オーデマ ピゲが教えてくれたもの
「ここにたどり着くまで、人生のすべての時間が必要だった」と小林圭シェフは言う。日本人としてはじめて、フランス版のミシュランガイドで三つ星を獲得した彼は、42年の人生を振り返り、「すべての出あいに感謝している」と語る。
「長野の田舎で育って、地元と東京で修行して、フランスに来てからもまた修行して、ようやくパリに店を出すことができました。これまでに出あった人、料理、技術、素材、それから時計やクルマ、服などさまざまなものが僕を進化させてくれたと思っています。10代、20代のころは、厨房にこもっていましたから主に素材や技術と出あい、それに向き合っていた。そこからは人と出あい、その数も重みもどんどん増している。オーデマ ピゲとの出あいからも刺激をもらいました。このブランドの時計は、ディテールまでこだわっていて、『いい時計をつくりたい』という職人の思いが伝わってくる。常に『いい料理をつくりたい』と思い続けることの大切さを教えてくれるような気がします」
